スギ花粉アレルギーのエキスを口に垂らす「舌下免疫療法」って知っていますか?

舌下免疫療法

舌下免疫療法って知っていますか?

杉の花粉アレルギー持ちのみなさん、日本中の全ての杉の木をこの世の中から消し去りたいですか?
私は消し去りたいです♪

日本人が持つ植物系のアレルギーは大半が杉のアレルギー。
その人口なんと認知されているだけで2000万人だそうです。

簡単に言えば、日本人の5人に1人は医者も認める杉の花粉アレルギー
「私は花粉症じゃない」って自らが認めていない人もいますので、実際にはもっともっと多くの人が花粉症なんだと思います。
そしてその人数はちょっと昔よりも確実に増えています。

メディアなんかで「国民病のレベル」だと言ってるのを聞きますが、国民病どころかライフスタイルの一環レベルですよね。

毎年毎年、冬の終わりの訪れが怖くて仕方ありません。

そもそも日本に杉の木が多いのはなんで?

杉の花粉アレルギーになるのは、杉の木があるからですよね。

じゃあなんで日本には杉の木がこんなに多いのでしょうか。
それは戦後、農林水産省が推奨してきた大規模なスギ植林が原因と言われています。

戦後の復興や都市開発で、日本は大戦後の木材需要が急激に高まったのですが、その頃は日本には木材があまりなかったんですね。
でも木材がないと復興が進まない。

そこで政府は、成長が早い杉やヒノキを日本各地にばらまいて、不足する木材を補おうとしたんです。
杉の木が増えれば花粉が増えますから、この頃から日本で花粉症が認識され始めたらしいです。

で、その杉の木ですが、木材として出荷できるまでには30年から50年の歳月がかかります。
国の政策で頑張って増やして育てた杉の木。

ところが、頑張って植た杉の木が育つよりも前に日本は高度成長期を迎え、木材がぜんっぜん足りなくなります。
で、政府は木材の不足を補うために海外からの木材の輸入を自由化しました。
当然、海外から安い木材が輸入されれば、国産の木材の価格では採算が取れなくなります。
そうして海外から輸入された低価格な木材に押されて、国産の杉が売れにくくなってしまいました。

でも、売れなくなっても植えてしまった杉は残ります。
その杉を伐採するにも、伐採にも伐採後の植林にもお金がかかります。

結果として、戦後に散々植えられた杉は放置されました。
放置された結果、杉の木は暴れ放題になって、花粉を飛ばしまくっているらしいです。

はい、そうです。
要は国の政策で杉の木を増やしちゃった結果、杉の木が増え過ぎて、多くの国民が花粉症を患ったんです。

ちなみにヨーロッパやアジア各地には杉の木がそれほど多くないので、杉の花粉症になる人ってごく稀なんですよ。
世界的な病気ではなく、日本独特の国民病なんです。杉の花粉症って。

都会の花粉症と田舎の花粉症

日本全国に花粉症を患っている人がいます。
じゃあ日本の中でも都会と田舎で花粉症になる人の割り合いって違うのでしょうか。

答えですが、違います。都会の圧勝です。
もちろん田舎にも花粉症で苦しんでいる人はいます。
でも都会の方が圧倒的に花粉症の人の割り合いが多く、また都会の方が重度の花粉症の人数も圧倒的に多いです。

これは私の実体験からも言えるのですが、明らかに違います。

私は生まれてからずっと東京と神奈川に住み、その後田舎に引っ越しをしました。
田舎に引っ越して5年が過ぎようとしています。
田舎と言っても山の奥ではなく県庁所在地ですので、それなりに街な場所ではありますが。

私が田舎に引っ越して一番に感じたのは、花粉症の症状が軽くなったことなんです。
軽くなったどころか、ほぼ症状が出ないんです。
春に花粉症MAXの状態で引っ越しをしたのですが、引っ越して間もなく「あれ?花粉症どこいった?」って思ったのを覚えています。

東京に住んでいたころの私は、花粉症シーズンに入る前から病院で花粉症対策の薬を処方してもらったり、市販の薬を飲んで対策していたのですが、それでも花粉症のシーズンになれば当然のように花粉症になっていました。「薬を飲んでいるから飲んでいないよりは症状が軽いに違いない。」そう信じながら薬を飲んでいました。

それでも、薬を飲んでいても、春になれば水のようなサラサラの鼻水、止まらない連続クシャミ、鼻を拭き過ぎてカサカサになった鼻の下、かゆい目(特に鼻の横の目の中のぶにぶにした辺り)、止まらない涙と目やに、何となく腫れている顔や皮膚、鼻水と鼻詰りで眠れない夜、やっと寝られても垂れて起こしてくれる鼻水君。
休みの日に出かけても薬と寝不足で眠くて眠くてショッピング中に喫茶店に入って仮眠を取ったりもしました。
私なりに花粉症で苦しみましたが、もっともっとひどい花粉症で苦しんでいる人を見ているので、私はまだマシなんだろうなって思って生活していました。

そ・れ・が!!
田舎に引っ越した。ただそれだけで症状が限りなくゼロに近くなったんです。
たまあぁぁぁぁぁぁに軽い症状らいしのが出るので、ゼロとは言えませんが、ほぼゼロです。

それでも一応、花粉は怖いので春はマスクをしていますが、うっかりマスクを忘れて外を歩いてもなんともないんです。
薬も飲んでいないので、眠くならないですし。

田舎で周りを見回しても、都会の頃のような花粉対策ってやってないんですよね。
せいぜいマスクを着けているくらいで、ゴーグルとかかけてる人は見たことないです。

花粉症の原因?アスファルトや排気ガス

そもそも東京近辺って、杉の木の量はそれほど多くはないらしいんです。
でも都会で苦しめられた花粉症に田舎では症状がほぼ出ない、これはなぜかと言うと、都会の地面が原因らしいんです。

東京はどこもかしこもアスファルトで、土が見えている土地って本当に少ないですよね。

アスファルトやコンクリートって、土と比べて花粉の吸着や分解がされにくいらしいんです。
さらにアスファルトの地面だと、落ちた花粉は地面に吸収されにくいですから、風や車の通行などで何度も何度も上空に舞い上がって何度も何度も飛散するんです。

さらに人の体って、車の排気ガスや工場の排気、光化学スモッグ、PM2.5などを浴びると花粉症の症状が出やすくなるらしいんです。

都会だと普段生活するだけでも散々に車の排気ガスなどを浴びます。
どこに行っても車だらけ、どこに行っても空気が汚いですからね。
そもそも田舎とは車の量が比較になりません。田舎って車社会の地域が多いのですが、車の走っている量が都会とは違って田舎の方が少ないです。

車の排気ガスや工場の排気、光化学スモッグ、PM2.5などは花粉も浴びます。
これらを浴びた花粉がパワーアップして、風や車で何度も何度も上空に舞い上がり、都心に住むみなさんに襲いかかってくるんです。

そりゃ、都市部の方が花粉症の人数も多くなるでしょうし、症状も重くなると思います。

花粉症の原因、国が杉の木を伐らないのはなぜ?

じゃあそんな国民病にもなっている花粉症の原因、杉の木を全て切ってしまわないのはなぜなのでしょうか?
全てじゃなくても健康被害がでなくなる程度に減らしてくれるだけでも良いのですけれども。

どうやらそれが簡単ではないようで。

もちろん、杉の花粉症をもっとも手っ取り早くなくす方法は、杉の木を片っ端から伐ってしまうことです。

でも杉の木が立ち並ぶ林には、土砂崩れを防ぐ作用があったり、杉は他の樹木に比べて二酸化炭素を多く吸収するために地球温暖化を防ぐ役割もあるらしく、また伐採する費用も莫大になるので、ただ伐採するだけでは伐採費用の回収ができない問題があるそう。

そんな理由から、杉の木をゼロにすることができないそうで、今は杉の木を建材として売って費用を作りつつ、花粉の少ない樹木への植え替えを進めているらしいですが・・・。

「いやいや、花粉症の被害者が増えたのは国の政策が原因なんだから、つべこべ言わずにまずは花粉症をどうにかしてくれ。」と言う訳にも行かないとか。
杉の木をゼロにしたために近辺の町に何らかの自然災害が起きました、ってことだけは防がないとなりませんからね。難しそうです。

それでも国や各都道府県などは、スギの木を徐々に花粉の少ない木に植え替えをしようと頑張っているようです。

杉の木の植え替えは進んでいるの?

進んでいますが、進んでいるとは言えるんですかね・・・?

東京都だと石原都知事が公務で多摩市を訪問した時に花粉症にかかったことがきっかけで、2005年から花粉症の撲滅に着手したようです。
いま植えてある杉から、花粉量を99%カットした杉に植え替える計画です。

ですが、杉には優秀な土砂崩れ防止のパワーや二酸化炭素吸収のパワーがるあるので、杉の木を一気に伐採する訳にいかないそう。

東京都にある杉の森林面積は約2万メートルあります。
徐々に杉の植え替えは進んでいるようですが、その進み具合は毎年60ヘクタールだそうで、単純に計算しても全ての杉の木の植え替えが終わるまでに300年以上かかります。

そんなこんなで、専門家の分析によれば、杉花粉の「大量飛散」は、長ければ2050年頃まで続く見通しだそうで・・・。

杉の花粉症を治すには

杉の花粉を根本から治したい人ってすっごく多いと思うんですが、これ、ほぼ無理らしいです。

都会の方は、私のように地方に逃げてしまうのが一番の近道でしょうか。
でもすでに地方に住んでいる方で花粉症の方は無理になっちゃいますね。

で、唯一いまのところ花粉症を治せる可能性があるのが、「アレルゲン療法」なんだそうです。

アレルゲン免疫療法とは

アレルゲン免疫療法とは「体にスギ花粉エキスを入れて体を慣らしてアレルギー症状を和らげる」治療法で、アレルギー症状を治す可能性のある治療法と考えられています。

アレルゲン療法には2種類の方法があり、どこからスギ花粉エキスを入れるかが違います。

1つは知っている方も多いと思うのですが、注射で皮膚の下に入れる皮下免疫療法です。
もう1つは、舌の裏に液体の薬を垂らす舌下免疫療法です(錠剤を置く方法もあるようです)。

このうち皮下免疫療法は、ちょっと薬が強いので私はオススメしません。

私のオススメは舌下免疫療法です。

舌下免疫療法の方法と効果とは

治療は基本的に家で行います。即効性はありません。

治療期間は長く、2年から3年と言われていますが、人によってもっと長くなるそうです。
ただし、早い人で2~3ヶ月の治療で治療効果があらわれる人もいるそうです。

治療期間の間、毎日毎日、舌の下に決まった量の液体を垂らします。
これは花粉の季節だけではなく、花粉のオフシーズンであってもです。

もし途中でやめちゃったら最初からやり直しなので、ちょっとだけ根気が必要です。

そしてこの治療法の効果ですが、「治癒もしくは長期寛解(治療後に効果が長く続く)が期待できる」とされています。
花粉症が「治癒」する可能性があるんです!

具体的な効果は花粉症の症状の改善ですので、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの改善や目のかゆみの改善、そしてアレルギー治療薬の減量が期待できます。

舌下免疫療法の治療効果は80%と言われていて、多くの方に効果が期待できるそうです。
細かくは、20%の人が症状が出なくなり、60%の人が症状が軽くなるそうです。
逆に言うと20%の人には効果がないそうです。

舌下免疫療法の欠点は?

欠点はそれほど多くないと思います。重い副作用も基本的にはありません。

1つは治療期間が長く、花粉シーズンだけ治療をするわけではないので、定期的な通院が面倒なことでしょうか。

あとはどの医療機関でも舌下免疫療法をしているわけではないので、舌下免疫療法をやっている病院を自分で探す必要があります。

他に、ごくまれに全身症状が出ることがあります。スギ花粉エキスを体に入れる以上、体に合う合わないはありますからね。
また、極めてまれに、アナフィラキシーショックが出る人もいるそうです。

副作用についても必ず医師から説明を受けるようにしてくださいね♪

舌下免疫療法の費用は?

費用ですが、保険適用されますので、3割負担となります。

毎月かかる費用は病院によって少し変わりますが、だいたい病院の診療に600円、薬に2000円くらいでしょうか。
月額で2000円から3000円見ておけば間違いないと思います。

詳しくは受診する病院に聞いてみてくださいね。

この金額で2、3年の治療を続けるのは安くもないし簡単でもないですが、もし花粉症が「治癒」できたら、こんな嬉しいことはないですよね!

て言うかね、国の政策で国民の多くが花粉症を患ったんだから、国が全額を負担して・・・・。

舌下免疫療法の開始時期は?

花粉症のシーズンにスタートすることはできないそうです。

花粉症開けの6月から12月くらいに治療を開始します。
開始時期については病院によって異なりますので、事前に確認してみてくださいね。

舌下免疫療法はどこを受診すればいいの?

耳鼻科で大丈夫です。
ただ、舌下免疫療法を行っている病院と行っていない病院があるので、インターネットなどでお住まいの地域に舌下免疫療法をしている病院があるか探してみてください。

GoogleやYahooなんかで「xx市 舌下免疫療法」などと検索すれば見つかります♪

と言うことで

花粉症で苦しむ方にオススメの「舌下免疫療法」。
興味のある方、いま行っている治療に不満がある方、薬を飲んで眠くなりたくない方、花粉症が治る可能性に賭けたい方。

ぜひ一度、医療機関を訪れてみて「舌下免疫療法」について聞いてみてはいかがでしょうか?

ちなみに私が東京・神奈川にいたときに愛用していた鼻炎薬は、普通過ぎますが「アレグラ」でした。
花粉シーズン前から飲み始めてシーズンが終わるまでずっと飲み続けていました。

鼻炎で通院するのも買いに行くのもしんどかったので、私は結構アマゾンで買っちゃってました。
1500円くらいで28錠のを買っていましたが、楽天とかYahooで見るともっと安く買えるんですね。
損してたかな。

飲まないよりも飲む方がそれなりに効果があるのと、アレグラは眠くならなかったので愛用していました。
逆にアレジオンは私には効果がなかったです。

アレジオンとアレグラ、どちらかが効かなければもう片方を試すといいみたいですよ。
人によってですが、効くのはどちらか片方だとか聞いたことがあります。

見たことがない人は少ないと思いますが、アレグラとアレジオンはこんな箱で売っています。
ネット販売の価格に興味をお持ちでしたら、下からアマゾン・楽天・ヤフーの価格を比較できますので、覗いてみてください。
薬局と比較してより安い所で買う方がいいですよね。

【アレグラ販売価格の比較はこちら】

【アレジオン販売価格の比較はこちら】

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